浜松市は今、都市の未来を左右する大きな岐路に立たされています。
ものづくりの街として発展を遂げてきた本市ですが、全国的な潮流と同様に人口減少が続いており、特に未来を担うべき若年層の市外流出が深刻な経営課題となっています。15歳から29歳までの若者たちが故郷を離れ、首都圏へ向かい、戻ってきていません。
私たちは、この現実を重く受け止めています。
なぜ若者は浜松を離れるのか。市の調査では「やりたい仕事がない」という声が聞こえてきています。しかし、市内には世界に誇るグローバル企業から、ユニークな技術を持つ中小企業、新しい価値を創造するベンチャーまで、多様な挑戦の舞台が存在します。
私たちは、本市の「魅力が足りない」からだとは考えていません。
「浜松の魅力が、届くべき若者に、全く届いていない」
—ここに、問題の根源があるのではないか。そう仮説を立てています。
既存の手法では届けたい人々へリーチができていない。首都圏に点在する浜松市ゆかりの若者を特定することは難しく、東京事務所が企画する交流会を知らせる手段がない。これが、私たちの現状です。
参考情報・資料
P.9-10 「2 人口の現状と将来推計 >(1)浜松市の人口の現状 > ⑤ 社会移動の状況」をご参照ください
私たちが描く未来は、単に若者の流出を止めることではなく、若者が浜松を「住みたい街」として選ぶ未来です。
その実現のために、私たちは3つのステップを構想しています。
Step 1:繋がりの創造 (集める)
まず、首都圏に「点」として存在する浜松市出身者や浜松に関心のある若者たちを、「見つけ出し、繋げる」こと。彼らが集えるプラットフォームを形成します。
Step 2:繋がりの創造 (プラットフォーム形成)
それは、行政からの一方的な情報掲示板ではありません。浜松市の挑戦、新しいカルチャー、知られざる企業の魅力など、若者の知的好奇心を刺激するリアルな情報が飛び交う場所。そして、彼らがいつでも集うことができ、仲間と語り合い、未来を考え、時には帰省のきっかけを得られるプラットフォームの形成。
Step 3:未来への還流 (適切な運用)
そして最後に、このプラットフォームを、若者たちと「コミュニティ」として育て、運用していきます。このサイクルを通じて、若者たちの心の中に新しい価値観を創り、「浜松で働く、暮らす」という選択肢を根付かせます。
この3つのステップが実現した時、浜松へのUIJターンといった、多様な形で故郷と関わる若者が着実に増え、彼らが持ち帰る新しい才能、情熱、そしてネットワークが、浜松の産業や文化を刺激し、街全体に新しい活力を生み出す。これこそが、私たちが実現したい、人口減少社会への挑戦に対する一つの答えなのです。
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